以前、上司がパートさんに「常識ないの?」と、いわば罵倒するのを聞いて切なくなりました。その常識が一般的だと思っている君の常識が危うい。業界の常識を雇用者に共有するのが管理者の努めではないのか。
…あ、私も言っているので同じ穴の狢ですか。
社会に出ると、いろいろな業界に所属しますよね。そのたびに常識の違いに戸惑う体験があったかと思います。中の人にとっては揺るぎないものに認識されていて、それに合わせることが必要となってきます。
最初は理不尽だと思っていても、慣れていくにつれ後輩にこういうものだから、とそのうち自分自身も狭い常識を振りかざしていたりね。
有名な判例で、たぬき、むじな事件というのがあります。
簡単にいうと、狩猟禁止動物だった狸を狩猟禁止になる前に捕獲し、閉じ込めていたのを狩猟禁止後に仕留めた。だか、猟師は狢を獲ったと思っていた。当時、狸と狢は違う動物だと事実錯誤が広く一般的だったので、最後まで法廷で争い無罪となった事件です。常識が事実錯誤だった実例ですね。
ネットにはいろんな情報がありますが、特に健康に関するものは良いと言われたり効果がないといわれたりして日夜常識が変わっていっていますね。
最近ではヒジキの鉄分は鉄の鍋からでたものだったという話が話題になりました。
ヒジキ「鉄分の王様」陥落 食品成分表、5年ぶり改訂 :日本経済新聞
ブルーベリーに関しても、目に良いとずっと言われて来ましたが効果がないようです。
健康食品としていまだ販売しているメーカーは効果があると言われているビルベリーをブルーベリーとして販売しているんですね。この2つは遠くはないですが、違う品種です。ブルーベリーは品種改良された栽培種で生食できますが、対してビルベリーは野生種。しかも生食に向かないようなのです。ブルーベリーの知名度を利用しているんですね。そんなこともあるので、サプリメントなどを摂取する際は内容、効能をちゃんと調べた方がよさそうです。
今更気になるのは重曹の使い方。私の周りでも大好きな方が大変多いです。
じゅうたん掃除に、と書いてあったので試しに犬がそそうしたじゅうたんに撒いたら大変なことになりました。一部は水分で粉がこびりついて取れなくなり、掃除機で吸い取りきれなかった目に入り込んだ粉がじゅうたんを移動するたびに延々撒き散らされることに。安い絨毯だったのもあって結局処分しちゃいました。使い方が間違えていたのかもしれません。
掃除や入浴剤、炭酸洗顔等は良いとして、私は美味しくないのでそのまま摂取したり口に入れたりはしないですが、結構健康の為に飲んでいる方がいらっしゃるようで。
https://www.facebook.com/satoru.utsumi/posts/448669681883457
癌やら放射能の中和や肝臓の病気を直すとか書いているブログがありますが、このあたりのWEBから来ているような気がします。
上記の記事では癌を治す!と断言していますね。「重炭酸ナトリウムで癌細胞を洗浄する」というのがちょっと意味がわからなかったですが。(身体の中の細胞をどうやって洗うんだ??)
佐藤秀峰さんの「ブラックジャックによろしく」などを読むと、抗癌剤を使うのは身体にもお財布にも非常に負担が大きそう。重曹に頼りたくなる気持ちは大変良くわかります。本当に効果はあるのでしょうか。
重曹を直接飲用すると胃液の塩酸との間で中和が起こり、塩化ナトリウムと二酸化炭素、そして水に分解されます。塩化ナトリウムはいわば塩なのですが、癌に効くのはいったいどの部分なんでしょうか。
塩は過剰に取ると胃がんの原因になると言われますよね。どちらかと言うと減塩食を進められます。…なんとなく塩分の過剰摂取のほうがリスクが大きそうです。
二酸化炭素はごく一般的に広く存在する物質ですが、癌との関わりを調べていたらこんなパテントの情報がありました。
本発明の二酸化炭素を溶解した液体からなり、液体注入手段を用いて投与される液状医薬、及び、本発明の液体注入手段を用いて投与される、二酸化炭素を溶解した液体よりなる液状医薬を用いる治療方法により、副作用をほとんど伴わずに腫瘍を縮小もしくは消失させることができる。本発明の二酸化炭素を溶解した液体からなり、液体注入手段を用いて投与される液状医薬、及び、本発明の液体注入手段を用いて投与される、二酸化炭素を溶解した液体よりなる液状医薬を用いる治療方法と、腫瘍の外科療法、化学療法、放射線療法、免疫療法とを併用すると、それらの単独療法もしくは集学的療法に比べて、効果を増強したり、副作用を低減できたりする。
これによると、二酸化炭素溶解した液体医薬を直接注射する方法が取られています。呼吸では二酸化炭素中毒(約3%を超えると頭痛などの症状が現れる)を起こしますが、直接血中濃度を上げることは腫瘍の縮小の助けになるらしい。しかし、こちらは単独ではなく他の医薬品を混ぜて効果を上げる助剤のような役割のようです。これだ!感は薄いですね。
そして、水。水は確かに身体に良いと言われますが、わざわざ美味しくない重曹を飲むことはないような。
それでは一体何処が癌に効くのか。そもそも、癌とはなんなのか…。
たっちゃんの古代史とか/癌は真菌の増殖が原因だという仮説はほんとうか調べた
日本の古代史をテーマにしたブログも面白いです。この方は癌と判定されているわけではないようですが、実際に飲用しリンパの腫れに重曹が一定の効果があると感じているようです。
にんじんジュースで癌がなくなった、という体験談は真実かどうかは別としてネットにありますが、重曹で治癒したという体験談は今のところ見つけられませんでした。
たとえ公式発表で効果がないと言われてもきっと信じない人が多いでしょう。
情報がたくさんありすぎて余計に何が真実なのか見極めにくい状況になっています。頼れるのは自分の直感だけのような気がしてきました。